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奥村 啓介; 中川 正幸; 金子 邦男*; 佐々木 誠*
JAERI-Conf 2000-018, p.31 - 41, 2001/01
従来の決定論的手法に基づく燃焼計算コードは、幾何形状表現に関する制約、実効共鳴断面積に関する近似、極端な非等方性や非均質性による拡散近似の破綻などの理由により、解析が困難な燃焼問題に直面することがある。例えば、プルトニウムスポットの燃焼特性の予測、超小型炉の炉心設計、研究炉の照射キャプセル内試料の解析などである。こうした問題にも即座に対応できるように、連続エネルギーモンテカルロコードMVPを用いた燃焼計算コードMVP-BURNを開発した。国際ベンチマーク問題における決定論的手法コードとの比較、商用炉の使用済燃料サンプルに対する燃料組成の測定値との比較を実施し、コードの妥当性を確認した。
長尾 美春
JAERI-Conf 2000-018, p.156 - 167, 2001/01
JMTR照射試験における中性子照射量の評価精度向上のため、従来の決定論的手法(ANISN,CITATION等)では正確な評価が難しい形状の複雑な体系についても高精度な評価が期待できるモンテカルロコードMCNPの導入を進めてきた。本報告では、これまでに行ってきたJMTR炉心の反応度計算及び中性子束計算へのMCNPの適用性の検討結果について述べると共に、中性子束計算に関して、実用上の課題となっている計算時間の短縮について検討した結果について述べる。
横山 賢治
JAERI-Conf 2000-018, p.281 - 296, 2001/01
大洗工学センターでの高速炉研究におけるMVPコードの利用経験についてまとめる。JUPITER臨界実験解析における利用経験、MA消滅炉心解析への適用例を紹介し、今後のモンテカルロ法の研究開発に資する。MVP結果はリファレンス解として利用でき、決定論的手法であるJUPITER標準解析手法との比較結果を示す。また、これまでの解析でJUPITER実験で行われたセルファクターの実験に問題があることが分かり、MVPによる解析で解決できたことも紹介する。MA消滅炉心解析への適用としては、非均質性が強く通常の高速炉に比べて中性子スペクトルが軟らかく解析が困難な減速材入りAm燃焼用集合体の解析結果について紹介する。